世界で初めてクワの害虫であるクワキジラミから植物病原体の同属種を検出

 先端生命科学分野 中鉢准教授らの研究グループが、日本産キジラミ12種の体内細菌叢を解析し、世界の果樹産業に深刻な被害を与える植物病原体の同属種を、クワの害虫であるクワキジラミから世界で初めて検出しました。また、これまでアブラムシの共生細菌としてのみ認識されていた細菌2種を世界で初めてキジラミから検出しました。これらの細菌が昆虫グループの壁を越えて水平感染により伝播する可能性を示すもので、植物病理学、微生物生態学、進化学上重要な成果と言えます。本成果は、本学と国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構の共同研究によるものです。

書誌情報:
 著者:Nakabachi A, Inoue H, Hirose Y.
 標題:Microbiome analyses of 12 psyllid species of the family Psyllidae identified various bacteria including Fukatsuia and Serratia symbiotica, known as secondary symbionts of aphids
 掲載誌:BMC Microbiology
 発行日:2022年1月7日オンライン発表

DOI: https://10.1186/s12866-021-02429-2.

 

 

研究発表  2022.01.18