概要：
　世界的な農業害虫「ミカンキジラミ」の近縁種にすむ共生細菌２種のゲノム配列を決定し、共生細菌の多面的機能や、二次代謝関連酵素の特異な構造進化を解明しました。これは、動物-細菌間の相互作用について新たな洞察をもたらし、低環境負荷な害虫防除法開発の基盤となるばかりでなく、有用物質の工業生産効率向上にヒントを与える成果と言えます。本成果は、本学とチューリッヒ工科大学（スイス）、マサリク大学（チェコ共和国）の共同研究によるものです。

書誌情報：
　著者：Nakabachi A, Piel J, Malenovský I, Hirose Y.
　標題：Comparative Genomics Underlines Multiple Roles of Profftella, an Obligate Symbiont of Psyllids: Providing Toxins, Vitamins, and Carotenoids
　掲載誌：Genome Biology and Evolution
　発行日：2020年8月14日オンライン発表

DOI: https://doi.org/10.1093/gbe/evaa175