鯉田准教授ら研究グループの「柔らかい刺入型多点電極と刺入方法の開発」に関する研究論文がSensors and Actuators B: Chemical誌に掲載されました

概要:
 本研究は、脳に刺入する柔らかい神経電極の開発と、それを刺入するための新しい手法を提案したものです。電極は、高分子膜の一種であるパリレンで作られた「ひも」で、内部には金属が複数配線されています。柔らかい電極は脳にやさしく安定した記録をもたらしますが、一方で刺入が困難という問題があります。そこで、私たちはデバイスの先端に細い針を取り付け、まるで「針で糸を縫う」ように脳に差し込む方法を見つけ出しました。マウス脳で実証実験が行われ、大脳皮質の神経細胞活動が計測可能であることが示されました。本研究によって脳科学に新しい研究手法がもたらされたことになります。

書誌情報:
Koji Yamashita, Hirohito Sawahata, Shota Yamagiwa, Yusuke Morikawa, Rika Numano, Kowa Koida, and Takeshi Kawano: “Flexible parylene-thread bioprobe and the sewing method for in vivo neuronal recordings”, Sensors and Actuators B: Chemical 316(2020) 127835(9 pages).

DOI: https://doi.org/10.1016/j.snb.2020.127835

研究発表  2020.07.08